エウレカセブンAO 16-18

歴史改変砲なんて恐ろしい代物が出てきてしまった。クォーツ・ガンを使えば使うほどに苦悩していくアオはかわいそうだけれど、全スカブをなかったことにしてしまえば、こじれにこじれた問題も、アンマーが四次元化することもなくなって話は丸く収まるのではないだろうか。エンディングの三人の様子からしてもそういう展開を想像してしまう。融合爆裂で消し飛んだスカブに関係した事象は変えられるんかな?

転じてナルはスカブの存在をよしとして、『交響詩篇』に繋がるような地上を覆う展開を望んでいるように見える。ただスカブは本来、時空を超えてやってくるものではなくて宇宙から来た物質が成長したものなのだから、シークレットの言い分通り『AO』の世界は初めからスカブが来るはずではなかった世界のようにも思える。2025年よりあとにスカブの素が宇宙から降ってくる可能性も無きにしも非ずだが。

となると『交響詩篇』へと繋げてタイムパラドックスを避けるためのような行動ではなく、思い込みかスカブのいう「対話」を成就させるためか。「コーラリアンと人間の混血はトラパー下では〜」を気遣った、スカブさんなりの壮大なお引越しだったりして。

フレアの人間関係を築く不器用さは、浮き彫りにされれば確かにずっと描かれていたような気もするけれど、決定打はなかったとも思うわけで。ガゼルへの想いも「父の代わりとして依存したかったから」と連想できるけれど、やはり言い切るには描写が少なくて決定打に欠ける印象がある。モノローグに頼らない代わりに、もうひと押しがほしくなる。

ヨハンソンの言説をもとに人々が動く様が『高い城の男』ならば、クォーツ収集を望んでいたビッグ・ブルー・ワールドが策を進めていれば話の展開は『プロテウス・オペレーション』あたりになったのだろうか。そういえば設定が繋がって転がりまわる楽しさは間違いなくSF的だし、事態の不透明さや「話がふっ飛んでる感じ」と以前書いたストーリーラインの切り替わり方までも、確かにSF小説を読んでる時の気分に近い。

マギーちゃんが米軍所属になって敵対する勢力図になってしまった。戦闘ではろくなことなかったゴルディ時代に続いて、改変されても幸せになるとは限らないことを身を持って証明しないか不安だ。